おはようございます。

社会人の青春！　蔀（しとみ）晋輔です。

ある美容院の話です。

複数店舗を運営している美容院なのですが、従業員が主体的に行動することがないという悩みを抱えていました。

社長の右腕である女性のＡさんがリーダー的な役割をこなしていたのですが、その他のメンバーが受けの姿勢で、意見を言うことも少ないということでした。

時期リーダーを育てたいという気持ちから、チームビルディング研修をすることになりました。

その研修の中で、リーダーシップを発揮できる様になってほしい。

社長はそんな想いの半面、積極的に研修を受講してくれるだろうか？

そんな心配もしていました。

「Ａさんはお姉さん的な立場でリーダーシップもあるので大丈夫かと思うのですが、他のメンバーが心配で・・・・・」

そんな発言をされていました。

そして、研修が始まりました。

プログラムを実施すると、そのＡさんが音頭を取りメンバーをまとめて取り組んでいました。

ディスカッションになると、まずはＡさんが発言をして、他のメンバーはＡさんにならえという感じなのです。

Ａさんがみんなのお尻を叩いて、メンバーはそれに従って行動しているのです。

ああ、これは会社内での姿そのままなのだろうな！

“リーダーがいるから、次期リーダーが育たない！”

そんな状況になっているのが伝わってきました。

そんな状態で昼休憩になりました。

休憩中にＡさんが私のところに来て、

「いつもあんな感じなんですよ。

　私が言わないと動かないし、積極的でないというか待ちの姿勢なんです。

　すみません」

と謝られていました。

そこで、こんな提案をしました。

「Ａさん、後半は講師側に近いスタンスで受講しませんか？

　プログラムやディスカッションはメンバーに任せて、私と一緒に少し離れたところから見守る役割です。

　口出しもせず、すべてメンバーに任せるんです。

　その時にグダグダになれば、そのグタグタ感を感じてもらうんです。

　今のままだと、Ａさんがリーダーシップを発揮して、それなりにまとまると思うのですが・・・・・

　学びや気づきが薄くなりそうなので、自分たちだけの力でどうなるのかを経験してもらいましょう。

　実際の仕事ではできないことかもしれませんが、研修なら思い切って試すことができますよ！」

ということで、Ａさんは講師側に近いスタンスで参加してもらうことになったのです。

長くなりそうなので次回に続きます。

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株式会社シナジーアーク　代表取締役
一般社団法人日本野外研修ワークショップ協会　西日本エリア統括兼関西支部長
蔀　晋輔（しとみ　しんすけ）