第107回 人を育てチームで業績を上げるリーダーとなれ!
<挫折しても諦めない人になれ>
先輩からもらえるエネルギー
先輩からは、“経験”というエネルギーがもらえます。
特に新人の頃にぶち当たる壁というのは、既に先輩もぶち当たり、乗り越え終えた壁というものも少なくありません。
そんな時は、遠慮なく聞いてみることです。
「先輩、私はこんな壁にぶち当たっているのですが、先輩はそんな経験はありませんでしたか?」
「もし、あったのなら、どうやって乗り越えたのですか?」
そんな質問をされた先輩も嬉しいものです。
自分の経験を語ってくれるものです。
私もそんな経験があります。
初めて店長になった時に、メンバーたちをまとめることができませんでした。
店での接客レベルも個人によってバラバラ。
イベント企画もピントのずれたものばかりが提案される。
クオリティの低いPOPが貼り出されていたり、何もかもがバラバラという感じでした。
細かいことにまで指示を出し、「なぜ?こんな細かいこともできないのか?」なんて思ったこともありました。
日々が店長業ではなく、細かい仕事ばかりしなければならなくなってきたのです。
そして、私は部下育成に行き詰ってしまったのです。
どうしようもなくなった私は、先輩に相談することにしました。
すると、その先輩はニコニコしながらこう言ってくれました。
「俺も同じ様な経験があったわ。
俺の時は自分がどんな店作りをしたいのか?
どんな接客をして、お客さんにどう感じてもらいたいのか?
それを明確にして、全員で共有できてなかったな。
だから、みんなのベクトルがバラバラで、やり方も何もかも個人の感覚になってしまってたな。
お前も原因は似た様なもんちゃうか?」
言われてみれば、店舗方針やビジョン、こだわりやポリシーなど、何一つ共有していませんでした。
時間は掛かりましたが、まずはその根幹から取り掛かることにしたのを覚えています。
その様に自分にとっては大変なことであっても、その壁を乗り越えた人から見れば大したことがないこともあります。
先輩の視点になるために、先輩の“経験”をもらうのも挫折しないための一つの方法ですよ。
(つづく)
野外研修・人材育成・社員教育・風土改革・組織改革・研修
社会人の青春!!野外研修と「スクールプロセス型」人財育成
株式会社シナジーアーク 代表取締役
一般社団法人日本野外研修ワークショップ協会 西日本エリア統括兼関西支部長
蔀 晋輔(しとみ しんすけ)