第121回 人を育てチームで業績を上げるリーダーとなれ!
<挫折しても諦めない人になれ>
 誰かに助けられている③
 
 エピソード③
 
 研修でこんな場面がありました。
 
 喜屋武(きやたけ)店長(男性・仮名)と、社員である大藤(おおとう)さん(男性・仮名)とのやり取りです。
 
 大藤さんは、一生懸命な人だけれど、不器用で空回りしてしまうタイプで、自信を喪失してしまっていました。
 
 喜屋武店長は、そんな大藤さんを、何とかして救いたいと思っていた時に、研修を受講することになったのでした。
 
 あるセッションで、大藤さんが自己開示をしてくれました。
 
 「私は不器用で、何の才能もありません。
 
  能力も低いので、一生懸命努力はするんですが、いつも空回りをして、店長に迷惑ばかり掛けています。
 
  店長や、他の先輩の様に仕事もできません。
 
  正直、職場にいるのが辛いんです。
 
  何の役にも立っていない自分が、そこにいることがとても辛くて、会社を辞めてしまおうとも考えていました・・・・・」
 
 そんな大藤さんの自己開示に対して、喜屋武店長がこんなフィードバックをしてくれました。
 
 「大藤君!
 
  まずは、自分が何の役にも立っていないというのが勘違いだからね。
 
  大藤君が店回りの仕事をしてくれてるから、僕は事務所で仕事ができてるわけだから。
 
  大藤君がいなかったら、僕が店回りの仕事をして、それが終わってからしか、今の仕事ができないだろ?
 
  そうなったら、僕は不眠不休で過労死してしまうから・・・・・
 
  十分に役に立っているんだよ。
 
  それと、自分には何の才能もないって、よく言ってるけど・・・・・
 
  何事にも一生懸命に努めて、努力するっていうのは、ある意味すべての才能があることだと思うんだ。
 
  不器用だったけど、メンテナンスは主任と同じレベルだし、チームを作るのも上手で、アルバイトからの信頼も獲得しているし・・・・・
 
  それは、大藤君が一生懸命に努力しているからだろ。
 
  それこそが、大藤君にしかできない、大藤君の才能なんだよ!
 
  一生懸命努力する!っていうのは!才能なんだよ!」
 
 最後は、喜屋武店長も涙声になり、大藤さんも嗚咽しながら泣いていました。
 
 日常の中で、喜屋武店長は大藤さんに助けられていたのです。
 
 そうとは気づいていない大藤さんは、研修の場を通じて喜屋武店長に救われたのでした。
 
 (つづく)
 
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野外研修・人材育成・社員教育・風土改革・組織改革・研修
社会人の青春!!野外研修と「スクールプロセス型」人財育成
株式会社シナジーアーク 代表取締役
一般社団法人日本野外研修ワークショップ協会 西日本エリア統括兼関西支部長
蔀 晋輔(しとみ しんすけ)
			
