時には逃げてもOK
おはようございます。
社会人の青春! 蔀(しとみ)晋輔です。
今日は男前の店長のエピソードをお話しします。
その店長はボジティブマンで、部下には何でもチャレンジさせる店長です。
メンタル的に挫けそうな社員には、ケツを叩きながらも励まし、時にはプレッシャーを与え、時には優しく接して、部下から絶大なる信頼を得ています。
店自体がそういう風土になっているのです。
しかし、ある女性社員が課題を遂行するに当たり、他の社員や従業員を巻き込めずに孤立した状態になっていたのです。
女性社員は日々悩んでいました。
自分の周りの環境への不満や、自分の力の無さを・・・・・
そんなある日、精神的にもまいってきたその女性社員は、店長に悩みを打ち明けることにしたのです。
「私が動かないから、誰も動かないのは分かっているんです。
いつも、店長が言われている“周りを変えたければ、自分が変われ”って言うのも、分かっているんです・・・・・
でも正直、その課題の担当から外してほしいと思っています。」と。
女性社員は、店長からは “逃げるな!” “ここであきらめるな!” と言われると思っていました。
でも、そう言われても、自分にはそれにぶつかっていく気力が無いので、担当を外してもらえなければ退職も考えていたのです。
ところが、店長から出た言葉は、
「そうか!じゃあ、今回は担当から降りるか!」
というものでした。
逆に驚いた女性社員に、こう話を続けました。
「○○さん、この期間は辛かったか?
本来なら“あきらめずに頑張れ!”って言うとこやねんけどな!
無理な時は逃げてええんやで!
俺も無理な時には逃げることもあるから!」
「逃げて・・・・・良いんですか・・・・・?」
「風邪ひいて熱がある時にな、試合して勝てると思うか?
体調が悪い時に、競技に挑んで良い記録が出せると思うか?
そんな時はな、逃げてええねん!
ただ、早く療養してな、体調を戻してな、それから再度挑戦したらええんや!
人間、常にベストコンディションやないからな!
○○さんもな、ちょっと休養してコンディション整えてな!
それからまたチャレンジしようか?」
「はい・・・・・」
「じゃあ、今回は担当から外すから、ちょっと力抜いてリラックスしたらええから!」と。
女性社員は店長からそんな優しい言葉を掛けられ、涙をボロボロ流しながら感謝の気持ちでいっぱいになったのです。
部下に対して、実力を遥かに上回る負荷をかけて、つぶしてしまった経験はありませんか?
彼・彼女の成長のためにと正当化して、せっかくの人財を手放してしまったことはありませんか?
私はあります・・・・・
部下の肉体的・精神的限界値を把握するのも、上司の大きな役目だと思います。
その後、彼女はとても気持ちが楽になり、半年後くらいにはその課題に再挑戦しだしたそうです。
常に驀進していくのではなく、時には逃げるのもOKという師弟関係のエピソードでした。
野外研修・人材育成・社員教育・風土改革・組織改革・研修
社会人の青春!!野外研修と「スクールプロセス型」人財育成
株式会社シナジーアーク 代表取締役
一般社団法人日本野外研修ワークショップ協会 西日本エリア統括兼関西支部長
蔀 晋輔(しとみ しんすけ)