社長直通メールの功罪①
おはようございます。
社会人の青春! 蔀(しとみ)晋輔です。
あるパチンコ店でのエピソードです。
そのパチンコ店では、店長の勤務態度が悪いことを、社員の誰もが知っていたのに、誰も本部に報告しなかった!ということがありました。
店長のことを報告するのは、密告をしている様で抵抗があったためです。
また、それを報告する機会もなく、そういう仕組みもありませんでした。
それを反省した社長は、一つの取り組みとして、社長自身のメールアドレスを公開して、全社員・アルバイトも含めて、直訴できる窓口にしたのです。
当初はそういう制度があっても、直接トップにメールを送信するのは、やはり抵抗があった様です。
しかし、店内の人間関係に問題があった時や、スタッフへの理不尽な言動があった時に、時折メールが届く様になりました。
その場合は、社員や店長へ事実確認をし、フィ-ドバックを行なうのが通常の対応になりました。
ある意味、現場での状況が浮き彫りになるという、“功”の部分の役割を果たすことができたのです。
その反面、“罪”の面もありました。
ある店長が人事異動で、ある店舗に赴任してきました。
前任の店長は、退職してしまったのですが・・・・・
社員やアルバイトとは仲が良く、よく遊びに行ったりする友達の様な間柄でした。
それは良いのですが、一緒に働いていた頃も厳しい業務指導はしたこともなく、スタッフは遊ぶ様に働いていたのです。
自分たちが楽しくなければ、お客さんを楽しませることができない!
と、日々、ホール業務を遊ぶ様に楽しんでいたのです。
それは問題ないのですが、灰皿の周辺は汚れたまま・・・・・
箱の積み方はボコボコ・・・・・
コース内を走るのはいいが、歩いているお客様に迷惑を掛けている・・・・・
呼び出しランプに気づかず、インカムをしながら大きな声で笑っている・・・・・
そんな状態だったのです。
新任店長は、この緩んだ風土を何とかしたいと日々奮闘していました。
主任や副主任を指導しても、
「みんな楽しんで、明るく活気あるホールになっているので、問題はないのではないですか?」
という返事が返ってきます。
店長以外は、既存のままの従業員だったので、店長だけが浮いた感じになってしまったのです。
あれこれ策を練ったのですが、何も変わらず、自分がその風土に流されそうになってしまいました。
“いや!このままではいけない!”
と、意を決して、自らがホールに出て、インカムでも指示を飛ばし、朝終礼でもフィードバックを行なう様にしたのです。
会議でも厳しいことを言い、楽しいだけでは駄目だと訴え続けました。
「自分たちが楽しく働くのはええけど、その前にお客さんありきやろ!
お客さんが楽しんでいるのを見て、自分たちが楽しくなっていくのが流れやろ!
自分たちだけが、ワイワイ楽しんでるのを見て、お客さんが楽しくなるわけやないど!
楽しむっていうのはそういうことやないやろ!」
と、言い続けました。
一時的にスタッフたちのモチベーションが下がるのは、ある意味仕方がない・・・・・
店長は、そう腹をくくっていたのですが・・・・・
次回に続きます。
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蔀 晋輔(しとみ しんすけ)