息子からの“ありがとうカード”

おはようございます。

社会人の青春! 蔀(しとみ)晋輔です。

今日も前回に引き続き、“ありがとうカード”のお話をします。

“ありがとうカード”にまつわる、とある女性スタッフのエピソードになります。

その女性スタッフは事情があり、母子家庭で4歳になる息子と暮らしていました。

昼間に生活費を稼ぐために、とあるパチンコ店でアルバイトスタッフとして勤務していました。

そのパチンコ店で、“ありがとうカード”の取り組みが行なわれ、毎日終礼後に感謝の言葉を記入することになっていました。

また、そのカードをもらった数や渡した数を競い合うことになっていたので、書かないわけにはいきませんでした。

その女性スタッフは、最初は嫌々ながら“ありがとうカード”に記入をしていたのです。

「〇〇さん、大口の交換を手伝ってくれてありがとう!」

「△△さん、トラブル処理を助けてくれてありがとう!」

「□□さん、・・・・・何があったかな?・・・・・えーと・・・・・えーと・・・・・」

他に感謝できることって何があったかな!??

考えるのが、面倒臭いよ!

という感じでした。

そんな日々が続いていたのです。

ある日、その“ありがとうカード”を自宅で書くことがありました。

たくさんの“ありがとうカード”を書かなくては!と、白紙の“ありがとうカード”を横において、感謝の出来事を思い出しながら記入をしていました。

すると幼い息子がそばにやって来たのです。

「ママ!何してるの?」

「ん!ママはね、今“ありがとうカード”を書いてるの!」

「“ありがとうカード”?」

「そう!“ありがとうカード”

 仕事でね、ママを助けてくれた人とか・・・・・

 ママやみんなのために何かしてくれた人にね!

 こんなことしてくれて、“ありがとう”って書いてるの!」

「“ありがとう”をあげるの?」

「そう、“ありがとう”をあげるの!」

「フーーーン!

 じゃあ、僕もママに“ありがとう”をあげる!

 んーーーと、

 ママ!ご飯を作ってくれて“ありがとう”!

 ママ!一緒に遊んでくれて“ありがとう”!

 ママ!お風呂に入れてくれて“ありがとう”!

 ママ!おもちゃを買ってくれてありがとう!

 ママ!服を着させてくれてありがとう!

 えっと・・・・・それから・・・・・

 ママ!お仕事してくれて“ありがとう”!

 ママ!優しくしてくれて“ありがとう”!・・・・・」

「(涙)」

「ママ!?・・・・・」

そんな“ありがとう”という感謝の気持ちを、幼い息子からもらったのです。

嬉しくて!嬉しくて!幼い息子を抱きしめて泣いたそうです。

その女性スタッフは喜びで涙があふれ、“ありがとう”という感謝の言葉には、こんなに人を幸せにするんだということを知ったそうです。

それ以後、“ありがとうカード”を書く姿勢が変わったそうですよ。

流れ作業でしていたのを、1枚1枚丁寧に心を込めて書く様になったそうです。

当たり前だと思っちゃいけない!

些細なことにも感謝できる自分でいたい。

若くして母子家庭になり、女手一つで息子を育て苦労をしているから、余計にそう思えたのでしょうね。

あなたの会社は、当たり前のことを感謝し合える風土になっていますか?

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株式会社シナジーアーク 代表取締役
一般社団法人日本野外研修ワークショップ協会 西日本エリア統括兼関西支部長
蔀 晋輔(しとみ しんすけ)

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