人は人を変えることはできない
おはようございます。
社会人の青春! 蔀(しとみ)晋輔です。
昔、従業員ヒアリングの時に、こんなことを話してくれた社員がいました。
「自分は人からかっこいい!と言われたいんです。」
「自分は女よりも男にもてる男になりたいんです。」
まだまだ20代で若く、そんな憧れに似た男を目指そうとする気持ちは分からなくもありませんでしたが・・・・・
視点が、【周りからどう思われるか?】というものでした。
じゃあ、そう思われるためにどんな人間になりたいの?
という質問には答えることができませんでした。
そこに具体性はなかったのです。
ただ、周りから受け入れられたい。
周りから評価されたいという気持ちが前面に出ていました。
そして、今の自分はどうなの?という質問には、たくさんの否定的な言葉が出てきました。
まったくかっこよくない!
男どころか女にももてない!
能力も低くて頼りにならない!
性格も良くない!
根性もない!
やりたいこともない!
自分自身が嫌い!
そんな言葉のオンパレードでした。
自分のことは全否定しているのです。
しかし、周りからは受け入れてほしいし認めてほしいという気持ちが強いのです。
「自分が自分を受け入れていないのに、周りがあなたを受け入れる訳がないでしょ!」
「周りに受け入れてもらうよりも、自分が自分を受け入れる方が先ですよ!」
という言葉が喉まで出掛かっていましたが、それを飲み込んで彼の気持ちを聴き続けていました。
今は正論を押し付けるよりも、心が変容するタイミングまで経験を重ねた方が良いと思い、その時は私の考えで説得することはしませんでした。
思い返せば、私も私ではない誰かになろうとしていた時期があります。
10代後半から20代前半だったでしょうか?
そこから経験を重ね、自分自身になろうとする変容が始まったと思います。
彼もまた、そのタイミングに辿り着くために迷走中なのです。
しかし、その後の彼は、会社や上司、同僚たちへの不平・不満から退職の道を選んでしまいました。
・会社が〇〇をしてくれない
・上司が〇〇をしてくれない
・同僚が〇〇をしてくれない
という不平・不満でした。
周りに様々なものを求めていたのです。
心の中では、自分自身にも様々なものを求めすぎて、それの欠けている自分を受容できなかったのかもしれません。
自分で成長しようとする意思がない人間を、周りが変容させることは不可能です。
さて、彼があなたの部下だったなら、彼に対してどのように接しますか?
部下育成の永遠の課題かもしれませんね。
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株式会社シナジーアーク 代表取締役
一般社団法人日本野外研修ワークショップ協会 西日本エリア統括兼関西支部長
蔀 晋輔(しとみ しんすけ)