社員研修ブログ（１０４９号）ピースサイン

第１４５回　心のビタミン剤です。

東日本大震災での話です。

その時の津波で、夫を失くされた方がおられました。

年齢は５０歳前後だったと記憶しています。

自宅の屋根に上って避難していたそうなのですが、夫のいる場所が波に飲み込まれ、水中に引きずり込まれたそうです。

妻は夫の名前を叫んでいました。

激しい波が途絶えることなく押し寄せている中、沈んだガラクタの上に乗って、夫が水面に浮上してきたのです。

浮上してきたといっても、激流に流されているのでどうしようもありません・・・・・

そんな状況で・・・・・

そのガラクタの上から、妻を見つけた夫は・・・・・

妻にピースサインを贈り、ニコッと笑ったそうです。

残念ながら、その方はそのまま津波に流され、帰らぬ人となってしまいました。

そんな夫の最後のたくましい姿と、優しい気持ちを語る一人残された妻・・・・・

その人は、自分の夫を誇りに思っていると語っていました。

“死”と直面している状況下で、自分に心配を掛けまいとピースサインをして、ニコッと微笑んでくれた夫。

その姿を思い出す度に涙が出るのですが、自分も頑張らなくては！と思えるそうです。

亡くなってもまだ、妻に勇気と優しさを贈り続ける夫なのです。

それに較べて、私たちはどうでしょうか？

死に直面しているわけではありません。

脅威が襲ってきているわけではありません。

なのに、笑顔も出せず、うつむいてしまっている・・・・・

“恥ずかしい！”

私は、そう思うのです。

その方は自分の妻だけではなく、まったく無関係である遠い場所に住んでいた私にまで、人としての強さや勇気や優しさを教えてくれています。

そんなに立派でなくてもいい。

そんなに強くなくてもいい。

けれど、少しくらい辛い時にでも、ピースサインをできる様な人間になりたい。

そう思いませんか？

さあ、明るい未来を手に入れるために、ピースサインをしながら、ニコッと微笑みながら、今日も一日、楽しく挑戦していきましょう！

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