第128回 人を育てチームで業績を上げるリーダーとなれ!
<挫折しても諦めない人になれ>
誰かに助けられている⑩
エピソード⑩
木村さん(仮名・女性)は、前職での上司に助けられたことを話してくれました。
「大好きな父親が亡くなって、心が挫けそうな時に、かつての上司に救われたことがあります。
当時、私の父は肝臓を患っていました。
お酒の飲み過ぎが原因なのですが・・・・・
ある日、酒好きの父がビールを買いに行く途中で倒れ、救急車で運ばれたのです。
病院に運ばれ、容態がどう転ぶか分からない状態でした。
そんな中、久し振りに母や兄・弟が集まり、かつての家族が集合したのです。
“こんなことは珍しいな!”と話している時に、父の容態が悪化して、そのまま亡くなりました。
突然のことなので、夢を見ている様な感覚でした。
現実なのか?・・・・・あまり実感もないまま、葬儀の準備を始めたのです。
会社へもしばらく休みたいと電話をしました。
私の上司が出て、そのことを告げた瞬間、父が死んだのだという感情が湧き出て、声が詰まりそうになるのを、必死で我慢して話をしました。
上司は、
“分かった。仕事面はこちらで何とかカバーするから、お前は家族と一緒に父親のことだけを考えろ!
仕事の心配は一切不要だから!”
と言ってくれました。
また、葬儀も終わり会社に復帰した時にも・・・・・
“お疲れさん!
大変だったろ?”
と休んでいた私をいたわってくれました。
その思いやりが伝わってきて・・・・・
それが嬉しくて・・・・・
心が温かくなった気がしていました。
大好きな父親を亡くして、心にポカンと穴が開いていたのを、埋めてくれるかの様でもありました。
その上司には今でも感謝していますし、会社を辞めてからも、ずっと連絡を取っています。
そんな上司が、父親を亡くして、落ち込んだ気持ちの私を支えてくれました。
感謝してもしきれません。」
と、いう話でした。
誰もが親とお別れをする日が来ます。
その別れは幸せな家族であればある程、心を落ち込ませてしまうものです。
そんな時に、会社の上司が父親の様に、木村さんを救ってくれたのでした。
(つづく)
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社会人の青春!!野外研修と「スクールプロセス型」人財育成
株式会社シナジーアーク 代表取締役
一般社団法人日本野外研修ワークショップ協会 西日本エリア統括兼関西支部長
蔀 晋輔(しとみ しんすけ)