社員研修ブログ（１１７６号）メサイアコンプレックス（救世主妄想）という偽り
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私は困っている人を見ると、助けずにはいられないんです。
私が口を出さないと、店がグチャグチャになってしまうんです。
部下はまだ未熟なので、私が助けないとどうしようもないんです。
この業務もこなせないので、私が援助しないとならないんです。
でも、これだけしてあげているのに、「ありがとうございます！」の一言もないんです。
そんな礼儀もできない部下なので、もっと教育してあげないと駄目なんです。
このままだと、部下はもっと困った状態になってしまいます。
部下は、私という上司がいなければ、駄目になってしまうと思っていますよ。
・・・・・・・・・・
“メサイアコンプレックス”というものがあります。
“救世主妄想”とも言われます。
メサイアとはメシア（救世主）を意味し、困っている人を見掛けると助けずにはいられない人を意味します。
が、実際は、誰かを助けることにより自分の存在意義を見出しているのです。
誰かを救うことで自分が優位に立ち、他人の為と言いながらも自分の為の行動で、周りに悪い影響を与えてしまうのです。
「人の為」と書いて「偽り」と読みます。
まさしく偽りです。
自分がその人を救ってあげなければならないという妄想に縛られている状態です。
自分がもっと頑張って救ってあげなければ、相手はもっと辛いことになると思い助けようとするのですが・・・・・
自分が取った行動は感謝されて当然だと考えます。
しかし、相手にとってはありがた迷惑なものです。
感謝されないと機嫌が悪くなったり、逆に相手を攻撃してしまうこともあります。
助けた部下に、やっぱり自分はこの人がいないとダメなんだという感情を植え付けたいと、無意識に感じているのでしょう。
それにより、自分という人間の存在価値を上げ優位に立つために・・・・・
メサイアコンプレックスの上司の元に、新入社員が入って来たなら大変ですね。
新入社員は成長し、自立することはないのではないでしょうか？
自らが考えることを停止し、その上司に依存する様になるかもしれません。
それにより、上司はずっと存在意義を見出し続けていくのです。
そして、「自社の社員は仕事ができなくて！」が口癖になる。
自分のことは自分が最も分かっていないものです。
これを他人事だと思った人は、注意が必要かもしれませんよ！
こういうものは自覚症状がありませんからね。
人の為に尽力していると思っていることはありませんか？
その行動の裏に、コンプレックスが隠れていませんか？
自分と向き合うことは痛いことです。
私は・・・・・！？
んん、そんなに人の為に尽力しまくるタイプではありません。
でも、ないこともないかもしれない・・・・・
あなたのメサイアコンプレックス度合いは、いかがなものでしょうか？
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