おはようございます。

社会人の青春！　蔀（しとみ）晋輔です。

Ａ主任は勉強熱心で知識は豊富なのに、ミーティングなどでは発言しないタイプでした。

非常にクールな主任だったのです。

それに対してＢ主任は、知識もそれほどなく毎日現場で知らないことの連続！で、その都度学んでいるタイプでした。

ミーティングでは積極的に発言するのですが、的外れなチンプンカンな発言もありました。

クールなＡ主任は、Ｂ主任を馬鹿にしているところがあったのです。

ところが、人事考課が行われると、自分よりも彼の点数の方が良かったのです。

普段はクールなＡ主任は納得することができず、店長に対して直訴しに行ったのです。

「どこをどう判断して、彼より私の方が下なんですか！？」

すると店長はこう答えました・・・・・

「今な、Ａ主任がそう言ってくれたから、どうすれば彼よりもいい考課になれるか？っていう話ができるな。

　分かるか？

　今までのＡ主任は、色んな状況の中でクールに黙ってるだけやったわな。

　そこから何かが生まれるか？

　Ｂ主任はな、的外れなことも言うけど、そこからチーム全体に考えるきっかけや、ヒントを与える結果になってるんや。

　何かを生み出す者と、何も生み出さない者というのが、今回の考課の大きなポイントやな。

　知識があってもな、それを知っているだけなら何も知らんのと同等なんや。

　そういう意味で、Ａ主任とＢ主任は同等やな。

　でも行動や発言をして、周りに影響を与えてるのは彼なんや。

　極端に言えば、Ｂ主任は行動家でＡ主任は批評家や。

　一つの店を運営していくのに、批評家は何の役にも立たへんのや。

　批評は外部の人に任せてたらええもんで、内部の人間に必要なんは話し合いからの行動と実践なんや！」

そう言われたＡ主任は、何も言い返せませんでした。

「Ａ主任！単なる批評家になるなよ！

　その吸収した知識をな、自分の考えを付け加えてアウトプットして行動せな！
 
　アウトプットして、周りの人間とも共有して、影響を与えて新しいもんを生み出していかな！

　それでこそ、Ａ主任の価値やんけ！

　勉強して知識を得た主任の大きな価値やんけ！

　インプットしただけでは何の意味もない。

　今まではな、主任がアウトプットするための材料を、インプットしてきた期間やと思うわ。

　これからはな、それらをアウトプットする時や。

　自分に知識があって天狗になってても、やってることは知識もない自分が見下してた人間よりも下やったんやな。

　良かったな！気づけて！

　今日も自分の気持ちをアウトプットしにけえへんかったら、状況は何も変わってなかったもんな。

　そういう意味で、アウトプットすることで、周りに、あるいは自分に影響を与えていくんやからな！

　まあ、強引にアウトプットするだけでは、あかんねんけどな！

　後は、次回の考課に向けて、主任がどれだけ頑張るかだけや！

　頑張って逆転してみろや！

　考課の点数だけがすべてやないけどな！

　一つの目標にしてもええんちゃうか！？」

そう言われて主任は、自分の馬鹿なところに気づいたのでした。

「頑張ります！」

最後に主任はそう言って、業務に戻って行ったのでした。

いや、違いました。

店長と二人で、お酒を飲みに行ったそうです。

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株式会社シナジーアーク　代表取締役
一般社団法人日本野外研修ワークショップ協会　西日本エリア統括兼関西支部長
蔀　晋輔（しとみ　しんすけ）