ダブルバインドで人潰し
おはようございます。
社会人の青春! 蔀(しとみ)晋輔です。
【ダブルバインド】というものがあります。
簡単に説明すると、二重拘束:異なる矛盾した指示や命令をしてしまうことになります。
あるパチンコ店でのダブルバインドの事例を紹介します。
次期社長であるとある部長の事例です。
【ある会議で】
社員A:「現在はスロットの若者層に対して、明日の来店を促す運営をしていますが、今後はイベントが無くても来店してもらえるパチンコ顧客の獲得にも力を入れていくべきだと思うのですが・・・・・」
部長:「どういった手法で?」
社員A:「すぐに集客にはつながらないかもしれませんが、自店のコンセプトを明確にして、自店に共感してもらうためにコミュニティを充実させていってはどうでしょうか?」
部長:「今は2年後のパチンコの稼動のために施策を打っている余裕はない。明日・明後日の稼動をキープすることに全力を注ぎ、勝負をする時にはリニューアルをしていっきにたたみ掛ける方針でいく。」
【次の会議で】
部長:「自店は短期戦略ばかりで、固定客作りのための長期戦略を実施しないのはなぜなんだ?」
社員A:「・・・・・私もそう思います。今後はコンセプトや方向性を定めていきませんか?」
部長:「そういうことがこれからのパチンコ店では必要なので、早急につめていこう。」
【その次の会議で】
社員A:「コンセプトに関して、○○○を提案したいと思っているのですが、どうでしょうか?」
部長:「君はなぜコンセプトや方針を定めようとしてるのか?」
社員A:「それは、中長期的に見て△△△だと思うからですが。」
部長:「そんな大きな課題に取り掛かる前に、もっとやるべきことがあるんじゃないのか?店周りのゴミや、テープの剥がし跡といった細かい部分が改善されていないじゃないか?ますそれらをクリアにすることが最優先事項じゃないか。」
【またその次の会議】
社員A:「店舗のマイナス面の改善なのですが、定期チェック用のフォーマットを活用し、現在の進捗状況は×××となっています。」
部長:「そんな細かいことは現場サイドでやってくれればいいので、わざわざ会議で報告などしなくてもいい。もっと大切な今後の方針や、どんな施策を持って経営をしていくのかを提案してくれ。」
【またまたその次の会議】
一番上の【ある会議で】に戻る。
といった具合です。
経営者ですので、朝考えた施策を夕方には改善して変更することもあります。
経営者は常に最善を求めるので、それは当り前のことなのですが、このパターンは方針が堂々巡りで、一貫性が無いパターンです。
一ヵ月後も半年後も同じ会議を何回も繰り返し、何も決定しないまま日々の営業をしている状態に陥っていました。
方針がコロコロ変わり、その店の店長や社員はそれに振り回され、現場は何も変わらなくなっていました。
次期社長の部長は、社員のレベルが低くて困ると嘆いていました。
あなたの店舗はどうでしょうか?
リーダーの立場の方は、一度、部下に向けた矢印を自分に向けて見て下さい。
この“ダブルバインド”は自覚症状がありません。
自分では知らない内にそういう環境を作ってしまっているのです。
気をつけましょう!!
チームビルディングならず、リーダー自身がチームクラッシャーになっていることがありますから。
あなたの言動は大丈夫でしょうか?
野外研修・人材育成・社員教育・風土改革・組織改革・研修
社会人の青春!!野外研修と「スクールプロセス型」人財育成
株式会社シナジーアーク 代表取締役
一般社団法人日本野外研修ワークショップ協会 西日本エリア統括兼関西支部長
蔀 晋輔(しとみ しんすけ)