社員研修ブログ（５５３号）パチンコ店　女店長！聖子の「社会人の青春」店作り　その２１「相思相愛」

おはようございます。

社会人の青春！　蔀（しとみ）晋輔です。

パチンコ店　女店長！聖子の「社会人の青春」店作り　その２１「相思相愛」です。

その２０「弟分」はこちら！

「奥村主任は、大藤副店長は理解出来ないと思うの？」
「いえ・・・・・
　理解出来ないんじゃなくて、理解しようとしない様な気がするんです。」
「理解しようとしない・・・・・
　なんで？」
「なんでというか・・・・・
　ちょっと反抗心みたいなのがありそうな気がして・・・・・」
「反抗心？
　それは私に対して？」
「そ、そんな感じですね。」
「なんで、そんなに反抗心があるの？」
「それは・・・・・さあ・・・・・」

奥村が言葉を濁していると、しじみのママが入って来た。

「ちょっと話してもいい？」
「いいですよ。
　どうぞ。」
「ごめんね。
　話が聞こえてたから。」
「いえいえ。」
「聖子ちゃんは、その副店長さんのことをどう思ってるのかな？って思って・・・・・」

聖子は天井に視線を移して、考える様に答えた。

「そうですね。
　なんて、頭の固い人なんだろう？って思ってますね。
　年下の私が上司でいることも、気に入らないと思っていると思いますし・・・・・」
「ふーん
　じゃあ、副店長さんのことは、そんなに信頼していない？」
「そうですね。
　どちらかというと、信頼出来ないですね？
　考えていることが分からないですし・・・・・
　もっと、信頼してもらえる様に努めてくれていれば良いんですけど・・・・・」
「ふーん」

しじみのママはうなずきながら、再び話し出した。

「聖子ちゃん。
　今、聖子ちゃんが言ったことを、副店長さんは同じ様に、聖子店長に対して思ってると思うよ。」

聖子はビックリした。

「同じ様にですか？」
「そう、だから、主任さんもそれを感じて、反対されると思ったんじゃないかな？」
「そうなんかな？」
「人間ってね、相思相愛なんよ。
　自分が好きな人は、同じだけ自分のことを好いてくれてるし、嫌いな人は同じだけ嫌ってるんよ。」
「そうかもしれないですね。」

聖子は深刻な表情をしながら、深く頭を抱え込んでしまった。

「聖子ちゃん、そんなに考え込まなくても大丈夫やよ。
　聖子ちゃんが副店長のことを好きになれば、同じくらい好きになってくれるから、好きになったらええんよ。」
「ママさん、それは難しいですよ。
　理性の面じゃなくて、自分の感情の面でしょ。
　それを操作するのは、難しいですよ。」
「確かに、無理矢理感情を曲げるのは難しいけどね。」

しじみのママは、お客さんに呼ばれて、ニッコリ微笑みながら席から離れて行った。

「奥村主任、どうしたら良いかな？」
「今は、ちょっと分かんないです・・・・・」
「でも、協力はしてもらわないと駄目なんで、どっちにしろ、明日はミーティングしよう。
　なる様になるでしょ。」
「そうですね。
　考えてても仕方ないんで、前向きに頑張っていきましょう。」

酔った勢いもあり、二人は明るく話しながら、その日はお開きとなった。

（つづく）